11月28日(金) 鳥取から広島への移動。
会場であるグリーンアリーナに早く到着したので周辺散策。
まずは会場裏手へ。そこは広島市民球場跡地。レフトスタンド席の一部だけが残され、グラウンド部分は更地に。完全にシャットアウトされているわけでなく、昼間は一般開放されているし、イベントに活用されているようだ。
さらに足を延ばした所にあるのが世界遺産。外国人観光客が真剣なまなざしで説明書きに目を通す。中には熱心に書き写す者も。そしてボランティアガイドの話に耳を傾けている姿が見られる。一方で笑顔で記念写真を撮影している日本人観光客。原爆ドーム前で繰り広げられる異質な光景。
傍らには外国人観光客向けの資料がファイルに綴じられている。時折、苦い表情をしながら眺めている姿が。そしてガイドに説明を求めている。一方で世界遺産をバックに笑顔で記念写真を撮影している日本人観光客。
いぶかしげな表情というより、半ばあきらめた表情でそれを見ているガイド。「日本人の方が感覚がおかしいですね」と話しかけると、「信じられないこと言う人もいますよ。『日本は核兵器を持たないといかない』とか『中国人、韓国人に負けちゃダメだ』とか…」との言葉が返ってきた。
ちなみに外国人観光客も「アメリカ人は少ないですね。他の国の方が多い。(アメリカ人は)来たくない、来れないんじゃないですか?」との声も。
「あの日を知る方が少なくなっていくのは仕方ないことですけど、それを風化させるわけにはいかないですね。地元の生活があるのは理解できますけど、簡単に“安全だ”と決めて原発を再稼動させようとしてますし…」「先日、ウクライナ人と話しましたが、向こうでは大半が60歳までに亡くなるって言ってました。チェルノブイリ原発事故の影響じゃないかって」などと立ち話ながら話し込む。
そんなこんなで原爆ドーム周辺で時間を過ごした後、平和記念資料館まで足を延ばす。
途中、平和記念公園で外国人観光客に話しかける小学生のグループが。子供たちは覚えたての英語でいろいろと質問。「どこから来たんですか?」「日本の印象は?」「好きな日本料理は?」といった簡単な日常会話だが、それに笑顔で答える外国人観光客。
最後に子供が「メッセージを書いてください」と紙を手渡す。それを受け取った外国人観光客、「スペイン語でもいい?」と尋ねた後で、「平和を大切に」と書いていた。
その後、資料館の展示物を閲覧。残念ながら改装で“Before8・6”はクローズされていたが、それでもあの日を境に何が起こったかは十分伝わってきた。
そしてグリーンアリーナに戻って仕事に取りかかる。