3月30日(金) 一仕事終えてから、レッスル・リユニオンの会場に向かう。
会場に到着するや、早速、顔見知りのエル・ジェネリコ、コルト・カバナとバッタリ。近況報告を兼ねての雑談。会場内ではリング設営が終わり、ドラゴンゲートUSAのトライアウトが行われている模様。邪魔をしてはいけないので、ホテルのロビーへ向かうと、ベイダーがこちらにやって来た。挨拶を交わす。暖かい気候だからか、ヒザの調子は良さそう。
しばらくすると、ハンセンにもバッタリ。相変わらずニコニコ。それだけで引退後もいい過ごし方をしてるんだろうなと感じる。はっきり言って、プロレスラーとして理想的な生活設計だろう。
少し席をはずして戻ってくると、ハンセンがロビーで誰かと談笑している。邪魔をしてはいけないと、少し離れたところに座っていると手招きされた。「ファンにか話しかけられると鬱陶しいから、そこに座っておいてくれ」と言うではないか。断る理由もないので、2人の会話を聞きながら、セキュリティーとしてお手伝い。
せっかくだから談笑している様子を撮影していると、ハンセンが、「彼のこと、知ってるか?」と尋ねてくる? 体格から元レスラーというのはわかるのだが、いったい誰なんだろう? ロン・バスかな? でも、あの独特のヒゲはないし…と思っていたら、「バグシー・マグローだよ」と教えてくれた。珍しいツーショットだが、ストーリーの書ける1枚。両者は全日マットでPWFヘビー級王座を懸けて対戦している。そのときのフィニッシュが実に珍しい(誰かのblogみたいだな)。
その後も昔話に花が咲く。でも、「ほら、○○の息子の名前だけど、なんだったかな?」「△△のパートナーだけど、ほら…」「××のプローモーターって誰だったっけ?」「ポール…なんだったっけ? オーンドルフじゃないし…ほら?」など、なかなか思い出せないこともあったりして。でも、なぜかそれがほのぼのとしていていい感じ。
時折、こちらに尋ねてきたり、「□□の息子の名前は◎◎だったよな?」「▲▲って、■■で闘ってたよな?」などと相槌を求めてきたり。それに答えると、「お前はみんな知ってるな」と言って笑うハンセン。こういっては失礼だが、えくぼがカワイイ。
そうこうしているうちに、そこを通りがかかったレジェンドが話の輪に加わる。そのたびにソファを運んで席を作る。いつの間にか人数が増えていた。
「▽▽では、▼▼にチョップを打ち込んでやったら、目を白黒させてたよ」など、特に事件やアクシデントというわけじゃないんだが、聞き耳を立てているだけで楽しかった。リング上のイメージと異なっていたり。
途中、夜の試合に出場するCIMAがあこちらの姿を見つけて挨拶に寄ってきた。「よろしくお願いします」と伝えられたが、実は「DG USA」の取材のオファーはなかったのでその旨を伝えると、それでも「○○さんが取材に来られてますので…」とこちらにも声をかけていただいたようで。恐縮するばかり。
そうこうしているうちに、次の予定の時間が迫ってきたので、「この辺で失礼します。また明日お会いしましょう」と伝えてホテルを離れることに。その際、ある件をハンセンに伝えると、「じゃあ明日、朝食のときにでも話しよう」と約束。ちょっと朝早いのがつらいけど、断る理由はない。
それにしてもリユニオンとはよく言ったもの。なんか、高校時代の思い出話に花を咲かせているような雰囲気だった。
その後、マイアミに来ているSAKAMOTOと待ち合わせて食事に。周囲の目もあって宿泊先のホテルでというわけには行かないので、近くへ繰り出した。「いやぁ、やっとまともに外出しましたよ」と笑う。あんまり時間をとるわけにもいかないので、近場のHOOTERSへ。脂っこいチキンウイングだけに「食事制限は大丈夫?」と気を使うも、「大丈夫です」とのこと。
「こっちへ来てから、何も言われてなくて。いつでも電話がつながる状態にしとけっていうだけで」とのこと。
存分に日本語が話せるのは久しぶりのようで、日本マット界の近況と、WWE(FCW)事情の報告を交えながらたっぷり話す。
その中で、「プロモに映ってたんで、日本でも話題になってるよ」と伝える。そのプロモのキャラクターがキャラクターだけにバツが悪そう。どうやらあれで1軍昇格と考えるのは尚早のようで。でも、その撮影の裏話を通じてWWEが日本マットをどう考えているのかが伺えて興味深かった。
でも、彼にとってこれは大きなチャンスでもある。ここで認められれば、次の展開が開けるのだから。
再会を約束して宿泊先に戻る。
仕事としては無駄足っぽい1日だったが、情報収集ということでは収穫があった1日。