6月20日(土) 新日プロ大阪大会取材後、一部記者・カメラマンと“2度漬け禁止”の店で食事会兼飲み会。先週末からの編集部の騒動を振り返る。ノア広島&博多を1人で取材し、できる限りの情報を締め切りまでに叩き込んだのは大したもの。といっても、担当記者は大阪には来てなかったが…。
緊急事態で大幅な紙面割り当て変更もあったのに加え、追悼増刊まで指揮しなければいけなかったのだから編集長も大変。まあ、いろんな意見はあるでしょう。満足してたらそれまでだが、与えられた時間と手駒で、できうる限りのことはやったのでは。
そんなこんなで話は三沢さんの葬儀の取材に至る。取材は可能だったが、専門誌としてこれまで、そしてこれからの付き合いを考えると、遺族の意向を無視してまで押しかけることはできないと判断して遠慮したとか。テッドさんの葬儀にしても、当初は編集部から「カメラ持参でお願い」と依頼を受けたが、「遺族がマスコミはご遠慮いただきたい」と大阪プロレスを通じて連絡を受けたので、それに従った。だから写真はなし。あくまで個人として参列。倒れた場に居合わせたものとしては、行かないと後悔するとの思いから参列した。ほかのマスコミ関係者も同様。結果、公式な報道では文字だけでファンに伝えるにとどまった。
三沢さんの葬儀の模様は活字・映像各メディアが伝えた。トップニュースで伝えたこともあって、世間が注目するニュースではあるが、普段はプロレスを扱わないメディアが、こういうときだけ「報道の自由」という大義名分を振りかざして押しかけるのはどうか。こういうときこそ協定を結んでの代表取材、資料を各社に提供するという形は取れないものか。あれじゃ“公開密葬”だぞ。「集まった報道陣の写真を撮って、『遺族の意思に反して強引に報道するマスコミ』とのキャプションを付けて掲載しては?」と提案したけど…。
マスコミ人としてでなく、個人として参列を遠慮した記者も大勢いたという。「じゃあ、(喪)服がないという理由で葬儀に参列しないのはどうなの?」という話題に移った瞬間、「ありえない…」と会話が止まり、みんな開いた口にビールを流し込んだ。