8月17日(日) G1は後藤洋央紀優勝で幕を閉じた。第一報を聞いた率直な感想は「そうきたか…」。
G1開幕前の個人的な予想では、「後藤優勝の可能性はある」という程度。決して無印ではなかったが、本命でも対抗でもない。せいぜい「注」マークが付くぐらいのものだった。ただ、全日プロ8・31両国で、王者・武藤敬司がG1優勝者の挑戦を受けると決まっていたので、逆算した場合、「あり得る」との結論に達したもの。とはいうものの、ほかにこれといった絶対的な挑戦者候補がいないのも事実。
グレート・ムタとの対戦経験がある後藤とあって、武藤との間にひとつの作品を残している存在。初対決であって、初対決でない(ベンベン!)。前回の作品と比較されるようで、別物との見方もできる。それが王者にどのような影響を及ぼすか。
実力差は武藤の方が上かもしれないが、焦点は「経験が勝つか」「勢いが勝つか」。後藤が勝つ可能性があるのは、技を失敗したときだろう。武藤は相手の技を受けながらも自分のペースに引き込んでいくスタイル。きれいに技を受ければダメージは少ないが、技を失敗して下手な落ち方をすればダメージは大きくなる。そこを一気に狙われたら…。
とにかく後藤にはきれいな試合をしようという意識は捨ててもらいたい。幸い、決戦場は敵地。アウェイの“地の利”を徹底して生かしてもらいたい。